先回は、立位閉脚責めを見ましたが、今回は立位責めの王道とも言うべき開脚責めについて説明しましょう。
まず、立位開脚責めの特徴とはどんなものでしょうか?
第一に、身体の全てが責め手に対して無防備にさらけ出されてしまうという点があります。
背後が無防備になるのは言うまでもなく、本当に全身が、隈無く、剥き出しになってしまいます。
閉脚状態だと、踝の内側から始まって、大腿の付け根まで、脚の内側が左右でお互いに相手の脚の内側を庇い合うことになります。
つまり、脚の内側は責め手から守られていることになります。
ところが、開脚姿勢では、それさえ許されません。責め手の視線や攻撃の手から逃れられているのは、床についた足の裏だけ、ということになります。
足の裏まで曝させるとなると、吊り責めしか方法がありませんが、以前も書いたように吊り責めは非常に危険が大きく、部屋(天井)の制約などもあるので、本シリーズでは扱いません。
そうなると、中級者にとって、床についた足裏は仕方がないとしましょう。
床の足は、そうした消極的な意味だけではありません。
実は、脚を開いて立たせられるのは、安定という面からすれば閉脚姿勢よりもはるかに安定度が高いことを忘れてはなりません。
安定度が高いということは長時間、安心して責めを続けられると言うことです。
これは吊り責めでは望めることではありません。
第二の特徴として、開脚故に、前門、後門へのバイブレーターの微妙な操作が完全に可能だということがあります。
閉脚姿勢では不可能だったピストン運動が思いのままであることは言うまでもありません。
閉脚では全く不可能ではないにしても、かなりやりにくく、抵抗も強い挿入角度の変更や前後のバイブレーターの身体内部での摺り合わせなど、女体にとって最も「キツク効く」責めが自在に行えます。
立位開脚責めがSMプレイの最高位に位するのも当然と言えるでしょう。
立位階脚責めで、両手、両腕をどうさせるかは、既に前回詳しく書いたので、今回は省略しますが、前回書き忘れたことが一つあります。
それは、頭後ろで手を組ませる場合に限ってロープが不要という点です。
これは、このポーズの大きな特徴です。指を組ませただけなので、いわば指同士が拘束具の役割を果たすわけです。
当然、その気になれば女性はその指を振り解いて両手を自由にすることは可能です。
けれども、そうさせないところに、このポーズでの特徴があります。
つまり、ロープで外から拘束されているのではなく、自らを自らの意志で拘束している、されている…という点が肝心なのです。
SMプレイにある程度馴れた女性なら、ロープで拘束されなくても自らの意志で拘束状態を作り出し、それを持続することができるものです。
我慢強い女性にはこの後頭部で両手を組み合わせたポーズを崩させないで責めを続けるというのが非常に効果的です。
その際、「手を解くな!そのまま、耐えるんだ!耐えて、耐えて、耐え抜くんだ!」などと、エールを送る(?)のを忘れないようにしましょう。 |