さて、前回は立位階脚責めの仕上げの入り口で、文字数が尽きてしまいました。
今回はその続きです。
立位開脚責めというのは、開脚の度合いがほどほどで、踵が床に着いた状態ならば、長時間のプレイに適しているのが特徴です。
もちろん、仰臥、俯臥、横臥といった、女体が横になったポーズが、女性にとっては最も楽ですが、立位開脚はそれに次いで楽なポーズです。
そうした、長時間のプレイに適したポーズですので、この責めでは、時間をたっぷりかけて、じわじわと責め上げるのが一番です。
せっかくのポーズを短時間の性急な責めで終わらせてしまうのはもったいないのです。
前回説明したように、前戯段階で、貞操帯「エクセレンス」と、ローターを組み合わせた責めで十分に前戯は尽くしているので、中盤戦、そして、終盤戦、そして、仕上げにたっぷりと時間をかけましょう。
前回の最後の小項目名を「仕上げ」としたのは、筆の誤り、いや、キーボードの誤りでした。
中盤戦では、とにかく、イカせない、というのが大原則です。これは簡単なようで一番難しいことです。
というのは、これまで何度も強調しているように、立位開脚ポーズでは、股間が剥き出しの上、防御の術が全くないために、責め手がその気になれば、あっと言う間に急所に攻め込んで一気に落城…ということは、いとも容易いことなのです。
それを承知で、敢えて、イカせない、というのは、女性にとってはもちろん、責める男性側にとってもかなりのストレス、試練となります。
正直な話、この責めは、若い男性には不向きでしょう。
責め手の意のままに操られて身を揉み、悶え踊る女体を前に、絶頂を前へ、前へと引き延ばしにするのは、かなりの経験と修練を必要とするからです。
この、絶頂を先送りにするためには、男性側が海岸に寄せては返す波を心の中でイメージするとよいでしょう。
それも最初は、海水浴場などの砂浜にひたひたと打ち寄せる小波を連想し、次第にうねりを大きくイメージして、岩だらけの海岸に打ち寄せる大波を思い描き、最後には、台風が近づいたときに岩場に叩き付けるように打ち込んでくる怒濤を連想する…といった具合です。
目の前の女体の悶えに一緒になって引き込まれていては、プレイの余裕がなくなってしまいます。
しかし、イメージ戦術だけではもちろん、太刀打ちできません。
そこで、もう少し、具体的なテクニックが必要となります。
イカせないコツは、女体の変化に対する観察眼を磨くこと…これに尽きます。
立位開脚責めの場合、絶頂が近づくと決まって現れる反応に、開いた足を踏み変える…という動作があります。
足首をロープで左右に引き絞られていても、足の向きや開脚幅を僅かなら変えられるものです。
この反応は、それまでの姿勢では、身が持たなくなった証でもあり、さらなる責めの攻撃に対応すべく態勢を整えようという無意識の現れでもあります。
この反応が現れたら、例えば、「む?どうした?イキそうか?これくらいでイカせるわけにはいかないな。愛液でも汗でも、もっと、もっと、絞り出した後でなけりゃ、そう簡単にイカせるわけにはいかない…」
などと言って、スイッチをオフにするなり、弱に切り替えるなりして、一旦責めの手を緩めることです。
もっとも女性によっては、絶頂へと一気に駆け登ってしまう場合もあるので、気を付けなければなりませんが、この足の踏み変え反応は注目すべき点であることは間違いありません。
他にも絶頂が間近であることを示す、微妙な兆しはいろいろあります。
腰の捻りもその一つです。
腰を捻ると、バイブレーターに絡み付く形でくわえている柔肉襞は通常よりもより強くバイブレーターを喰い締めることになります。
つまり、腰を捻るという動作は、女性器がより強い刺激を無意識に求めている現れなのです。
また、腹部や内股の筋肉が大きく波打つようになってきたら、絶頂は目の前です。
なお、長期戦を楽しむためには、事前に大きな鏡を用意しておいて、女性が自分の悶える様子を自分で見える位置に置いておくのもアイデアとして使えます。
そうしておくと、中には、責められる自分にうっとりと見入って目を離せなくなる女性もいます。逆に「絶対に見たくない」という様子でしっかり目を瞑ってしまう女性もいますが、そんな場合には、「しっかり目を開けて、自分のいやらしい姿を正視し続けるのだ!」と命令するとよいでしょう。
また、開脚した床に敷くような形で鏡を置くと、責められている股間が見下ろす女性の視線に丸見えになる、という効果もあります。 |