愛する女性とのSMプレイ入門講座 | アダルトグッズなら「女性も安心KIYO」


◇ 愛する女性とのSMプレイ入門講座 ◇

第8講:不安・期待・羞恥
◎ SMプレイに何を求めるか
本講座を最初から愛読して下さっている読者の方々は既にお気づきでしょうが、愛する女性とのSMプレイでは、精神的な部分が大きな比重を占めています。
 第1講でも強調しましたが、愛する二人が愛を深め、確認するのが究極の目的であるSMプレイにおいて、精神面が重要であるということは改めて指摘するまでもなさそうですが、「いよいよSM実践…」となると、特に男性側はこの精神面ということを忘れがちになるので、ここで敢えて詳しく考えてみることにします。

 SMクラブなどで、S嬢なりM嬢なりを相手に1時間とか2時間とか料金を払ってプレイしたとします。
もちろん、例外はあるでしょうが、大抵は、終わった後、独特の空しさが残ります。
結局、これはそこに深い精神面が欠けていたためです。
いくら色々目新しい器具を使ったり、ハードな責めを行っても、この精神面での充実感が得られなければ、結局は空虚な寂しさが残るだけです。
◎ SMプレイでの「精神」の仕組み
では、SMプレイでの精神、心理の仕組みはどんな風になっているのでしょうか?
 心は、各人がそれぞれ別々に持っていることは言うまでもないですが、SMプレイでの心の動きを考えるには、男性側、女性側それぞれの立場から見てみる必要があります。

 本講座では、男性側から一方的、暴力的に女性を苛める…という発想は最初から斥けています。あくまでも女性の立場に立って…というのが基本です。
そこで、まず、SMプレイの際の「精神」を、女性の側から考えてみることにします。
◎ 多様な「女性の心理」
一口に「女性の心理」と言っても、年齢、既婚未婚の別、職業、育てられた家庭環境…
その他、心理に影響を与える要素はたくさんあります。そのそれぞれについて詳しく考えることは本稿の規模から言って、とても無理なことです。

 そこで、いくつかの要素にだけ絞って、あくまで、簡単に見ておくことにします。
 まず、年齢ですが、実は意外なことに、年齢自体は女性の心理にあまり影響を与えません。
むしろ、年齢と共にどんな男性経験を積んだかの方が遙かに重みがあります。

 そこで、問題の男性経験ですが、これも、単に肉体関係を重ねているだけか、あるいは、少数、さらには単独の男性と心の底まで愛し合い、場合によっては、捨てられた…という経験があるかどうかで、全く違ってきます。
ただ、肉体的に男から男に渡り歩いているような女性に、本講座が目的としているようなSMプレイの充実感を求めるのは無理と言ってよいでしょう。
本当のSMプレイに不可欠な「心」の要素が欠けているからです。

 それに対して、ごく少数、あるいはたった一人を愛している女性の場合、年齢に関係なく非常に充実したSMプレイが楽しめます。

 また、職業的には、知的な職業、そして、ストレスが多い職業の女性の方が、そうでない場合よりも、確かに反応がよいようです。
SMビデオやSM小説で、教師、看護婦、スチュワーデスなどが主人公として登場する場合が多いのはやはり理由があると思われます。
特に、制服を着けなければならないような職業はある意味で、制服が自由気ままな言動を制約しているわけで、既に一種の「拘束」状態を生み出していると考えられます。

 では、主婦、いわゆる「人妻」は、どうなるのでしょうか?確かに、人妻には制服はありません。
けれども、「ある男性を夫として結婚生活をしている」ということ自体が、非常な束縛、制約になっている場合が非常に多いものです。
譬え、その夫に何の不満もなくても、です。まして、子育てで大変な時期は、その夫との愛情生活さえ満足に楽しむ余裕さえありません。子育てが、非常な手枷、足枷になってしまうのです。

 女性が育てられた家庭環境も、女性の性格に大いに関係してきます。
特に、教育者、宗教家の家庭で、厳格に厳しく育てられた女性の場合、自分の心を無理に抑え付けてしまう傾向が強いものです。
こうした女性の場合、セックスで感じても、それをうまく表現することができない、どこかで自分で、自分の心と身体にブレーキを掛けてしまう…ということが起こりがちです。
愛される男性に苛められる女性の心理
こうした一般的傾向を念頭において、次にSMプレイ時に特定して、女性の心理を観察してみましょう。

 本稿で前提としている、「合意の上のSMプレイ」の場合、女性の側からすれば、「苛められる」、「責められる」のは、男性側に憎しみとか悪意とかがあるわけでないことが最初から分かっています。
つまり、恐怖心はありません。前回記したようにSMビデオの世界は、日常の世界と違っているので、「恐怖心から快楽へ」というパターンがよく登場しますが、実際には、恐怖心は快楽追求の障害になります。
要するに、恐怖心が先に立つと、普通の女性の場合、感じるものも感じなくなってしまうのです。
では、責められることになる女性に残っている心理状態は何でしょう?
3つに分けられると思います。つまり、不安と期待と羞恥の3つです。
不安
まず、「不安」ですが、特にSM初心者の場合、これは男性には理解しがたいほどに大きなウエイトを占めています。確かに、「恐怖心」ではないのですが、不安感は募るばかりです。
 「不安」は2つに分かれます。「これから何をどうされるのだろう?」という、いわば「外からの不安」と、「自分はどう反応してしまうだろう?」という、自分自身に対する「内からの不安」です。

 「外からの不安」は、プレイに慣れるまでは、初めから、男性が説明してやることで取り除くことができます。例えば、その日のプレイで使う器具を予め見せたりするのです。
見せるだけでなく、実際に触らせて、視覚的にだけでなく、触覚的にも、予備体験させておきます。
これから対決しなければならない「外敵」の正体を予め告知しておくのです。

 この「外敵」を事前に教えてしまうことで、「外的」不安を取り除くのは、ごく初期段階だけで、少しでもSMプレイの楽しさが理解できた場合には、むしろ、その不安を積極的にプレイに取り入れるのがよいでしょう。
台詞の上でも、「今日は、これまでとは違う責め具を使うよ。それが何かは、今は教えるわけには行かないね。」
などと、わざと不安を煽るのも楽しいものです。

 女性にとって最も不安を高められるのは、目隠しされることです。視界が奪われることで、これから自分がどの瞬間に、どこを何でどうされるのかが、全く分からなくなってしまいます。
合意のプレイでなければ、これによって、恐怖感はこの上なく深まってしまいます。
 目隠しをされると、頼りになるのは、聴覚、嗅覚、触覚、味覚だけとなります。
 ここで、SMビデオで、女性がよがり声を上げている場面を聞かせるのは非常に効果があります。
この場合、事前に見せたことのないSMビデオで、特に何度も何度も休む暇もなくイキっぱなしを強要されているような場面があれば理想的です。

 その時、
「○○子は、まだ、経験がない(浅い)から、最初からこんなのを見せたら、刺激が強すぎると思って控えておいたんだけれど、耳からだけなら、大丈夫だね。」
などと囁きながら、スイッチを入れるのです。

 女性は、目で確かめられないので、声と物音だけから、否応なしにビデオの中の女性を想像し、どんな責めが続いているのかを、乏しいSMビデオ体験を手掛かりに空想しながら、責められているビデオの女性と一体化の方向へ突き進んで行きます。

 この傾向は、上で書いた「不安」の2つの側面の内の、残りの側面、つまり「自分はどうなってしまうのだろう?」という、「内なる不安」と直結しています。
つまり、SM経験が浅い場合、たとえ事前に「何でどこをいつどうされるか」が知らされていても、その時、自分の身体と心がどう反応するかは、分かりようがないからです。
これは、自意識の強い女性の場合、息詰まるような不安となって、全身を包み込みます。

 その不安を煽るように、上記のように目隠し状態でSMビデオの絶頂場面の声を聞かせると、「自分もああなってしまうのだろうか?一体、大丈夫なんだろうか?」と、強い不安に駆られるものです。
期待
こうした「不安」は、実は、密かな「期待」の裏返しでもあるのです。
 男性経験の深浅を問わず、女性は全て、「私の絶頂感は本当の絶頂感なんだろうか?
もっと、深い、もっと激しい絶頂感が、どこかにあるのではないだろうか?
◎ 羞恥
ところが、その「期待」だけが、露骨に前面に出てくると、どうなるでしょうか?
ただひたすら快楽を貪欲に貪ろうとする、性欲の権化としての女性が誕生してしまいます。
もちろん、世の中にはそうした女性を好む男性もいるでしょう。ただ、多くのSM愛好家はそうした積極的な女性よりは、むしろ、自分が燃えることを恥じるような心根を持った慎ましい、羞恥心の強い女性を責めることを好む人の方が圧倒的に多いようです。

 実は、女性は、例外を除いて、皆かなり強い羞恥心の持ち主です。ただ、その羞恥心を表に引き出すのは、男性の役目と言ってよいでしょう。
最も滑稽なのは、結婚生活何十年という夫が妻に向かって、「もっと恥ずかしそうな格好をしろ!」などと羞恥を強要する図です。
羞恥心は、強要されて生まれるものではありません。自ずと女性の心と身体から滲み出てくるものです。

 上で説明した、「不安」に「期待」が入り交じっていることを、相手の男性に悟られること…実はこれが羞恥心の源泉です。女性は、あくまで、受け身であって、「責められたから仕方なく、感じさせられて、イッてしまった…」という筋書きに乗っていきたいのです。
自分から積極的に「欲しがる」ような淫らな女ではない、と、男性にも自分自身にも信じ込ませたいのです。
 実は、心の奥底では、淫らな女であることを見破られること…これこそ、女性にとって最大の恥辱であるのです。
ただ、合意のSMプレイでは、そうした、本性の暴露が逆にさらに感度を上げ、絶頂感の昂揚を誘発することも事実です。
まだ、私が体験したこともないような快楽の極みを一度でいいから味わってみたい…」という願望を密かに抱いているのです。「絶頂感」は、客観的尺度がない以上、「絶対にこれ以上はない」という限度はないわけで、全ての女性は、その幻(まぼろし)の絶頂感を永遠に求め続けることになります。

 ただ、その幻の絶頂感を手に入れるためには、並のセックスでは駄目なのだということを男性側が少しずつ教えていかなければなりません。これまで本講座がいろいろヒントを示したのも、正にそのためでした。
もしこれまでの導入が成功していれば、多少の苦しみは我慢しても、その究極の絶頂に達しようと、女性の方から進んで努力するようになります。
(次回に続く)

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